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うたわれ愛。もう10年なんですねー。今やっても素晴らしい作品だと思います。好き!
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オボロとユズハ、カルラ。この子達が一番ハクオロさんに救われたキャラじゃないかなーとか。

オボロとユズハ、というか隠し砦の一味は、あのままハクオロさんが来なかった場合。
トゥスクルさんが亡くなる時までずっとあのまま、停滞したままでいたんだろうな。
ユズハは部屋から一歩も出られないまま、自分の望みを見つけられないままで病没して。
妹がいなくなっても一族は護らなくちゃいけないから、オボロも自分の気持ちから目を背けたままで。
日の出てる間は潜んで、夜になったら他人から糧を盗む生活。
もしかしたら、トゥスクルさんからエルルゥ、もしくは親っさんあたりに引き継がれる際に、ヤマユラに移り住むかってな話もされるかもしれない。
けど、無理なんですよね。カムチャですら叛乱の意思がなくても始末しなきゃいけない存在になってたのに、藩主がたびたび訪れる村に、隠れ潜まず住めだなんて、まあ無茶な話だよなあ…
だから結局、なにも変わることがなければ、ずっとあの生活を続けなきゃいけない。
死ぬか生きるかが常に隣り合わせで、常にそのことを考えていなくちゃいけない生活なんて、ものすごい心の毒だと思うわ…
オボロも友人と呼べそうな人、いないしね。

だからこそ、トゥスクルさんはハクオロさんをユズハと会わせたのかなあと思った。
あれってえろげ視点だとユズハのため、ですけど、オボロやドリグラたちみんなの為でもあったんだなあと…
オボロがトゥスクルさんを母のように思っていたくらいだし、トゥスクルさんだって息子、娘だと思っててもおかしくないんだもんなあ…

ハクオロさんのおかげでまた、日の下で生きることが出来て、自分の働きによるお金で妹を養える。薬を買える。一族を護れる。これほどの救い。そら、兄と呼び慕うようになるよ……

カルラも憂いていた祖国と、弟のこと。スオンカスのこと。自分の過去と決着つけられて、奴隷から解放されて、ひとりの人間としてまた、生きることが出来るようになる。
カルラってわりと寂しがりやというか、一人で何でも出来るけど、一人で生きたくない人だと思うんですよね。
支え。それがあれば、という唯一のもの。その存在。
ハクオロさんて本当にすごいよな…と改めて思った…。


個別ルート欲しいのは、作中でどうにも救われずじまいのウルトとユズハなんです。私は。

ユズハもね、幸せだったと思う。精一杯生きたよ。それは否定はしないけど、でも最後、ついていきたかったよね。
指に髪を結んだとき。あの子は縋り付いて泣いて引き止めるような子じゃないけど、それが出来るんだったら、したいくらいハクオロさんをいとおしく思っていたと思う。
カミュを迎えに、アルルゥと行きたかったと思う。

ウルトは、あれ、自分の夢を諦めてそれでも妹が好きで、大切で、愛してて、だからすべてを諦めて受け入れてる人なんだよなあと。
そんななか一筋の光。手に入るはずのなかったもので。自分の子ではないけど、それでもマーマと呼んでくれて、好いている人をパーパと呼ぶ。
執着するのもしょうがないと思うんですよ…だって、フミルィルと、ハクオロさんと、自分であの夢を見られるのって、あの瞬間だけでしょう。
いずれオルヤンクルとして、オンカミヤリューの頂に立つ。それは我を今より更に殺すことで、恋愛結婚なんて無理だろうし。血筋のためだけに好きでもないひとと結婚させられ、子を作り、けれど務めがあるから子育てもろくに出来ないかもしれない。
一番縛られている子だと思うんですよね…
彼女に関しては、もう、『もしかしたらハクオロとの間に子を作ることが許される”かもしれない”』『その子供を自分で育てることが許される”かもしれない”』とか、もうそんなほそーい可能性からより幸せになれる方向を探るくらいしか、ない、よなあ…と…

しあわせにしてあげたい。えろげ(ぎゃるげ)なのだから…!

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